看護師として知っておくべき食中毒の特徴

看護師として内科や小児科などで仕事をしていると、食中毒とみられる症状で来院した患者を看る機会があります。食中毒の原因はいくつかありますが、その多くはウイルスや細菌が元になって発症します。

細菌性の食中毒の多くは、下痢や嘔吐を伴う腹痛の症状が見られます。
例えば「黄色ブドウ球菌」は食品全般に含まれ、人の鼻や傷口などに付着し化膿させます。潜伏期間は1時間程度で、熱に強いため加熱をしても残った菌で食中毒が引き起こされることもあります。
「ボツリヌス菌」は、ハムや真空パックの食品などの中に存在する菌です。腹痛の症状に加え頭痛や手足の痛みも伴うため、手足の痛みがある場合、ボツリヌス菌による食中毒の可能性があります。
「サルモネラ菌」は肉や卵に生息し、症状としては、おへそ周辺の腹痛に加え発熱や血便の症状が出たりします。
「腸管出血性大腸菌」は、飲料水や肉を飲食することで感染する菌です。腹痛のほか意識障害や尿毒症を起こすこともあり、非常に危険な食中毒と言えます。また、赤痢の症状と似ていることにも注意が必要です。
ウイルス性の食中毒でよく耳にするのは、「ノロウイルス」でしょう。ノロウイルスはホタテやカキなどの二枚貝の過熱不足で起こります。人の腸内で増殖し、冬場に多く報告されているため、冬に注意が必要な食中毒の一つです。

これらのほかにも、食中毒には多くの種類や症状が存在します。どの食中毒も予防対策を行うことによって防ぐことができるので、予防方法を覚えておくと良いでしょう。