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O157食中毒で看護師が気を付けるポイント

O157(腸管出血性大腸菌)は、毒性の強い大腸菌の一種です。一般的に食中毒が多い高温多湿の梅雨から初秋にかけて多く発症しますが、気温が低い時期でも発症例があるため、一年を通して注意が必要です。
主に牛レバー・ハンバーグ・ローストビーフなどの食肉や加工品内に増殖したO157により感染が起こりますが、すでにO157に罹患した患者が触れた食品を食べたりすることでも感染してしまうため、手指の洗浄と適切な加熱調理が必要です。

また、激しい腹痛と水溶性の下痢がみられますが、潜伏期間が3~8日もあるので、原因の食品が判別しにくい面もあります。場合により血便や溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症を引き起こす可能性がありますが、軽い腹痛や下痢など軽傷の場合もあり、O157に感染した自覚症状がないまま二次感染を引き起こすことも考えられます。
O157の治療は、基本的に他の食中毒と同様に対症療法になります。毒素を体外に排出する必要があるため下痢止めなどは使用しませんが、場合により抗菌薬の服用を行います。

O157の食中毒が疑われる患者が受診した際は、他の患者と隔離または待合室の特定の座席で待機してもらう必要があります。
検査のために患者の排せつ物に触れる際は手袋やマスク、必要に応じゴーグルやエプロンを着用し、使用したトイレや手すり、ドアノブなど患者が触れた場所の消毒も行いましょう。入院患者の場合、特定のトイレまたはポータブルトイレを使用し、院内での二次感染が起こらないよう看護師が重々注意しておく必要があります。